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2020年12月号 コロナ禍においてレジリエント企業のみ生き残る

我が国は、これまでも様々な不測の事態や環境の激変に直面してきました。1970年代のニクソンショックや二度の石油危機、1980年代のプラザ合意後の円高不況、1990年代のバブル崩壊やアジア通貨危機、そして21世紀に入ってからは、リーマンショック、欧州債務危機、東日本大震災等の出来事に見舞われました。我が国は、このような予測不能な危機や環境の激変に直面する度に、それを乗り越え発展してきました。しかし、今般の新型コロナウィルス感染症による危機に際し、その克服に当たってはこれまで以上の大きな変革が求められています。

 

「危機は常に起こるものだ」という考えに基づき、平時よりレジリエントを意識した企業経営に変革することが重要です。レジエントとは、The capacity to recover quickly from difficulties ; toughness (NEW OXFORD AMERICAN DICTIONARY) 即ち、弾性・回復力・抵抗力・復元力・耐久力等を意味します。不測の事態に遭遇しても迅速な復旧を目指す場合に、「レジリエンス」という表現を使います。

 

組織がレジリエンス(逆境から回復する力)を強化するための指針に、国際標準化機構(ISO)が2011年に発行した危機管理の国際規格「ISO22320;2011(JIS Q22320;2013)社会セキュリティー緊急事態管理―危機対応に関する要求事項」があります。

  1. 指揮・統制:危機対応は多くの人にとって初めての経験である。平時の決裁権限を遵守できない状況下で、経営者の果たす役割を大きく、危機が発生する前からリーダーが担う役割・責務や指揮・統制体制を準備する。
  2. 活動情報:危機発生時には情報量が大幅に不足する。時間的制約もあり、仕事量も増大するため不確実な状況で判断し行動することになる。
  3. 協力及び連携:危機において組織は、すべてのヒト・モノ・カネ・情報の活用に加え、周辺地域、専門家、競合他社などあらゆる組織と連携し、必要に応じて協力を求めながら乗り越えることが重要である。

 

現在は、様々なリスクが発生しており、例えば自然災害、感染症、事故、ライフライン、テロ・犯罪、情報システム、サプライチエーン、交通、人権、労務、法務、社会、環境、地域等と広範囲にわたっております。予測や予防をどれほどしても、リスクをゼロにすることはできません。リスクが現実化(危機が発生)したときには、対応力が重要となります。リスクの種類に関係なく、事業の中断による損失を減らすことが重要であり、予測することが困難な状況に対して仮設をもって先を読み、リスクテイクして迅速・適時・自律的に対処できるスキルを保有した人材をいかに確保できるかが重要であります。コロナ禍において行動変容が求められ、新常態(ニューノ-マル)に対応していくには、レジエントな企業に変革していくことで生き残ることができると考えます。

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